「親指シフトキーボード」をご存じですか?

親指シフトキーボードは、1980年、富士通のワープロ専用機『OASYS』に初めて採用された、日本語を効率的に入力できるキーボードです。パソコンでは, 1987年1月から同じく富士通のFMRシリーズ(デスクトップ)でサポートが開始され、その後1993年10月よりFMVシリーズでもサポートされています。

ユーザーの中では今なお、根強い人気を持っています。

キーボード開発の長い歴史の中では過去に、より早く打鍵でき、エルゴノミクス面を考慮したキーボードや入力方式が数多く考案されてきました。しかし、残念ながら現在まで生き残っているものはそう多くはないと思います。では、なぜ親指シフトが生き残り、多くのユーザに支持されているのか。なぜ、「検定に受かりたいのなら親指シフトでなければ」とまで言われ続けたのか。

それは親指シフト (NICOLA) のコンセプトが、「日本語を指でしゃべるキーボード」だからです。

[Shift]キーを押しながら図形キーを打つのではなく, ピアノの和音を弾くときのように、文字キーと親指シフトキーとを「同時に打鍵する」することでストレスを感じさせることなく快適なタイピングが可能になります。2つのキーを同時に打鍵するのは難しいと思われるかもしれませんが、親指と一緒に打鍵するのは、実際に行ってみるとリズミカルで自然な動作です。

これは、ローマ字入力をしているとかな一文字入力させるために1〜3文字の英字入力が必要になりますが、「同時打鍵」入力をすることで「ワン・ストローク、1ワード」感覚での入力が可能になるのです。これにより入力速度の著しい短縮を図れます。また、更にどの様なキー配列にするとより楽により早く入力作業を行うことが可能かというエルゴノミクス(人間工学)的配慮も十分に図られています。
そんなキーボードだから1人でも多くの方々に使って頂きたくこのサイトを立ち上げました。

情報処理技術遺産

2010年3月, 一般社団法人 情報処理学会 (IPS) により, 富士通OASYS 100および親指シフトキーボード試作機が, 情報処理技術遺産に選定されました。

OASYS 100及び親指シフトキーボード試作機-コンピュータ博物館

その解説

自然で負担の少ない仮名文字入力が可能な親指シフト方式は,日本語による情報処理の普及期に大きな役割を果たした.また,日本人のためのコンピュータ利用を考えた日本独自の創意ある技術としても貴重である.

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